サンキャッチャー起源結論


サンキャッチャー起源はステンドグラスと北欧にある

本論前半では、「サンキャッチャーの起源をさぐる」をテーマに、その周辺知識であるガラスの起源や欧州各国のがラス史を考察し、類似する様々な装身具や事象からサンキャッチャー自体の起源を調査してきました。これから導き出せるサンキャッチャー起源のファクターは、次の2点です。
①ステンドグラスの多様性
②ベネチアガラス技術の発展

①ステンドグラスの多様性

中世建築の発展に伴いヨーロッパ全土に広がったステンドグラスは、これまで採光を取り込む用途が目的の窓を、創作的な光の美術作品に昇華し、ときとして宗教教育の手段として広めれました。教会のような豪華なステンドグラスを自宅に設けることは、限られた富裕層だけができたことだったでしょう。しかし、個人の部屋の窓に飾れる程度の小さなステンドグラスは、その作製も容易であり、価格も廉価であったことからも、ヨーロッパ一般の家庭にも絢爛豪華なステンドグラスのささやかな一条の輝きとして自宅に飾ることがおこなれてきたと思われます。現在、海外のサーチエンジンで「Sunchater」のキーワードを検索すると窓かけのステンドグラスが数多く表示されます。
前出のフランス芸術家のダニエル・ビューレン氏が、ステンドグラスのような作品を「Sunchater」と名づけていることからも、欧州一般ではステンドグラスがサンキャッチャーの俗称であることが伺えます。

②ヴェネチアガラス技術の発展

叙述させていただいた欧州のガラス史を一読いただければおわかりのとおり、ヴェネチアガラスの技術はヨーロッパ全土に光の芸術をもたらしたといっても過言ではありません。しかし、ヴェネチアガラス職人たちは、技術流出防止を理由に半ばとらわれの身となり働いていました。のぞむべからくもムラーノ島に幽閉され続けたガラス工ガラス職人たちは、やがて自由にがヨーロッパ全土に飛び立ち、そして、クリスタルガラスの輝きを欧州各地で灯しました。遂には太陽神を司る最果てのフィンランドにたどりつき、光少なきこの寒冷の北の地で、透明で美しきクリスタルガラスを窓に掲げ、華々しいベネチア黄金期を回顧するように、虹のように燦然と輝くクリスタルガラスや小型のステンドグラスを、日中薄明かりの極夜の窓に飾ったのだろうと思います

このサンキャッチャー起源については、主観的な考察です。よって、今後あらたな検証や歴史的事実が発見された時点で、本論に加筆および修正をおこなっていくことをご了承ください。